「大安の日に会社を設立したいけど、日曜日だから無理か…」
「1月1日に会社設立したいけど、役所が休みだとできないみたい」
そんな悩みを抱えたことのある方は少なくないかもしれません。
会社の設立日は、法務局に登記申請が受理された日。
法務局は土日祝日・年末年始は閉庁しているため、これまでは平日にしか会社を設立できませんでした。
その常識が、令和8年(2026年)2月2日から変わりました。

どんな制度か
商業登記規則の一部改正により、会社設立の登記申請において、行政機関の休日(土日・祝日・年末年始)を設立日として指定できる特例が設けられました。
具体的には、登記申請の際に「〇年〇月〇日(土曜日・祝日など)を登記の日としたい」という旨を申請書に記載することで、その日付で登記簿に記録されます。
「元日(1月1日)を創業記念日にしたい」「子どもの日に会社を立ち上げたい」といった希望も、実現できるようになりました。
手続きの要件と注意点
この特例を使う場合には、いくつかのルールがあります。
まず、申請自体は平日に行う必要があります。
指定したい休日の「直前の平日」の業務時間内(午前8時30分〜午後5時15分)に申請しなければなりません。
連休が続く場合は、その連休直前の平日のみが申請可能日となる点に注意が必要です。
次に、申請書の記載方法として、書面申請の場合は申請書の余白に、オンライン申請の場合は「その他の申請書記載事項」欄に特例の求めを記載し、「登記すべき事項」の「会社成立の年月日」欄に指定したい日付を記載します。
対象となる法人・設立の形態
この特例が適用されるのは、株式会社・合同会社など、設立の登記が成立の要件となる法人です。新設合併、新設分割、株式移転による設立も含みます。
なお、組織変更や持分会社の種類変更による設立登記は対象外です。
実務上の意義
「設立日にこだわる必要があるのか?」と思われる方もいるかもしれません。
ただ、経営者にとって会社の設立日は、創業記念日として毎年節目に振り返る特別な日です。「どうしても年末年始に設立したかったが断念した」「縁起のいい日が祝日だった」という声は、司法書士の業務の中でも聞かれることでした。
また、これまでは「12月31日に設立できないから、事業年度の都合で12月28日か翌年1月を選ぶしかない」という制約がありましたが、今後は「1月1日を設立日にしつつ、年内に申請を済ませる」という選択肢が生まれました。
さいごに
今回の改正は、決して派手な法改正ではありませんが、登記申請日=設立日という前提が変わったという点では大きな変更といえます。
また設立希望日に設立ができるという点で、起業家の「よくあるけど、かなえられなかった願い」をかなえる改正でもあります。
例えば直近では令和8年8月8日土曜日のゾロ目の日の設立などいかがでしょうか?
会社設立を検討されている方はぜひ一度ご相談ください。
